多くの病院の理念・方針には「患者の視点」を優先する言葉が掲げられています。これは各患者に患者にとって適切な医療を提供するということです。
一方で、患者の視点を外来診療、病棟など実際の診療現場では、これらの理念方針を浸透させて展開することが困難、または具体的に機能していなことがあります。
病気の患者が医療施設を利用したときに、安心して受診でき、なおかつ診療、治療結果に納得が得られ、患者が積極的に診療に関わること(アドヒアランスの向上)が重要です。そのために必要な情報提供、信頼感を醸成しておくことで、患者の協力を得ることができます。
このことに病院広報の意義があります。
従って、自院の特性をよく分析したうえで、広報発信をすることは意義があります。しかし広報の現場では、担当者不在でパンフレットやホームページの更新がほとんどで本来の広報業務ができず、積極的な発信やコミュニケーションはされていません。
人材や専門性の課題はあるにしても、基本である病院の理念・方針を説明していくことからお奨めします。もしあれば病院広報の業務マニュアルを参考にして、実際の広報業務と合わせてチェックしてみることが必要です。パンフレットやホームページの更新業務があると思われますが、デザインや技術的なことについては既存の担当者から説明を聞いて、業務の優先順位を考えて作業することが初めにすることです。
可能であれば各部門、部署のご担当者に広報に関して意見をもらう、またはインタビューをして院内の人間関係を構築することをお奨めします。
参考:はじめて病院広報を担当したら
(写真はメイヨー クリニック(米国)の経営テーマ「あなたのために」のデザインです)
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