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病院広報は広告と同じ?

広告・宣伝活動と広報活動の両者は、テレビ、インターネットなどを通して情報を発信するときに同じメディアを使う。そのためか広報担当者のなかには両者を混同していることが見受けられる。広報であまり費用をかけないで、宣伝と同様に一方的に発信するものと誤解していることがある。病院広報は広告と同じではない。
広告・宣伝活動はテレビや新聞、雑誌などの宣伝枠を買って、自院、または団体の特徴などを一方的に発信、または掲載するものである。通常は広告内容についてテレビ、新聞などのメディアに取り上げられることは無い。広告宣伝は医療法による広告規制で内容は規制をうけている。
広報活動は提供している医療サービスについて発信すると同時に、事業全体の理解を求めながら医療サービスの背景や特長を説明することが必要となる。
また、新聞などのメディアではなく自院のメディア(ホームページ、ソーシャルメディア、印刷物)を通じて発信するので広告よりも詳細に発信することができる。さらにテレビ・新聞などのメディアに取り上げられることもあるので効果は大きい。
広報の内容は客観的な事実を述べる、または第三者が引用、参照する場合など、情報の信頼度は広告よりも高くなる。広告同様に自院が発信する内容は医療法の広告規制により制限を受ける。
下記の表は広報と宣伝を比較したものである。
広報
広告・宣伝
目的
病院全体の理解・啓発
医療サービスの紹介
対象
社会全体
患者・家族
情報の印象
客観的
主観的
情報を掲載する決定権
メディア・患者
病院・事業所
発信媒体の管理
コントロール不可
コントロール可
内容
閲覧者の役に立つ事実
特長・利点
コスト
低い
高い
読者・視聴者の印象
客観的で信頼もてる
一方的で信頼感が乏しい
このように広報で患者やその家族にわかりやすい情報を丁寧に発信することが、近年は医療のみならず事業者には求められるようになった。もちろん従来のような看板、印刷物などの宣伝媒体も使うが、自院のデジタルメディの方が圧倒的に患者との接点を持つことについて機会、費用面で有利である。
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病院・医療広報の業務

病院・医療広報の目的は、病院または医療団体の活動(業務)ついて第3者の理解を促進し、良好な関係を構築することである。
その結果として得られる便益は、
  • 地域住民が自院のことを話題にする
  • 病院職員には、理念・方針に沿って業務ができるようにわかりやすく、継続的な情報提供する場になる
  • 医師など職員採用をバックアップする情報提供の場になる
  • 取引業者に自院の方向性を示し、各立場で協力を加速する
このように病院・医療広報は、第三者的な視点が入ることでコーポレートガバナンス(企業統治)強化にも有効である。
即ち、患者や職員など経営者の立場がよりわかりやすく発信することができる。そして経済的なやり取りに代えて情報交換と善意の交換(エンゲージメント)が成立する。
   
上記の結果を得るためには、病院・医療広報は何をすることが必要だろうか。
一般的な病院・医療広報業務の内容は下記の項目
  1. 広報戦略策定(グローバル広報を含む)
  2. 広報計画(広報誌、ホームページ運営、イベント管理等)
  3. 医療関連情報および医療行政情報収集
  4. 院内広報(内部コミュニケーション)
  5. 地域に対する広報・PR活動
  6. 看護師・医師採用推進業務
  7. 患者対応情報分析(患者相談室)
  8. 危機管理
  9. メディア(報道)対策
  10. ソーシャルメディア・オウンドメディア管理(広告宣伝活動、印刷物制作含む)
  11. 地域社会貢献活動
  12. 業務計画と費用管理、業務評価
 
これらの業務では、事実には真摯に向かい合い、 コミュニケーションにはすべてに人に敬意を持って臨むことが原則とする。
備考;
(広告宣伝活動)を追加した理由は、病院によっては一人の担当者が複数の業務をしていることが多く見受けられる。
関連投稿
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Facebookで患者を励ます -UCSF(米国)

ソーシャルメディアは公式ホームページと異なり、より個人的に訴える内容を含むことが可能になる(個人情報を流すこととは異なる)

下記の例は、UCSFメディカルセンター(米国)がFacebookを使って患者を励まそうとメッセージを依頼してる例である。
この患者は心筋梗塞が原因で数週間人工心肺を利用している。患者の置かれた状況を考えてこのような投稿がされたと考える。

その結果2000人以上の人が「いいね」をし、200人以上が励ましのコメントを寄せいている。これだけの患者個人を知らぬ人も含めてメッセージをよせることは驚きであり患者も力づけられたのではと推測する。

Facebookは投稿者が誰かわかるので、比較的妥当な投稿または反応が多いのが特徴である。

上記のような特性があったとしても、日本でこのような投稿は現在は実施しにくいことと予想されるが、ソーシャルメディアの活用方法の一つとして、または可能性について検討してみることも価値があると考える。

UCSF

UCSF

医療広報とTwitterの現状

Twitterを使っている医療関係機関はかなり少ない。

総務省が発表した2009~2012年における国内のソーシャルメディア利用者数の推移によると約2000万人のユーザーにアクセスしているとのことである。

このユーザーの特長としては年齢層が若く、女性が多いとのこと。

既存の医療関連団体ではどのように使っているのかを調べてみた。

下記は日本病院会の例;

3年ほど運用され1400件ほどの投稿がされている。フォロワー数は約700。

日本病院会Twitter

日本病院会Twitter

上記のように内容はほとんど厚生労働省のお知らせに関するもので、ブログへ誘導していることが多い。従ってブログのタイトル分程度の字数なので運営には手間は取られない。投稿頻度は1日1件程度。

各種の運用方法が考えられるが、可能な限り定期的にこのサイトのように投稿することは効果が期待できる。